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乗り捨て可能なシェア電動キックボード「Bird」

SDGs

先進国の都市部には人が集中しがちで、自動車の排出ガスによる大気汚染や交通渋滞・騒音などさまざまな交通問題が発生しており、各国がその対策に頭を悩ませています。

そのような状況下で、2017年9月にアメリカの「Bird」という企業が、電動キックボードのシェアリング事業をはじめました。
手軽に利用できてどこでも乗り捨てが可能なドックレスサービスが好評で、創業から数年で北米・ヨーロッパなど120都市近くに普及するヒット商品となっています。

利用方法は、スマホ専用のアプリをインストールして利用者登録した後、アプリに表示される地図で自分の近くにある電動キックボードを見つけて、電動キックボードについているQRコードをスキャンするだけと非常に簡単。
各電動キックボードにはGPSが搭載されていて、どこに乗り捨てても置いてある場所を特定できます。

さらに、電動キックボードの充電を一般人に委託するという試みも行われています。
バッテリーが減っている電動キックボードを見つけて、自宅に持ち帰って充電し、朝までに所定の位置に戻すと報酬がもらえるというもので、お小遣いがほしい一般人が積極的に運営に協力してくれるユニークなシステムです。

この「Bird」は利便性が高いだけでなく、環境にも優しく、交通問題の解消にもつながるものとして、SDGsに関して優秀な取り組みをした事業を表彰する世界的な企業コンテスト『Global SDG Award』の2018年度において、ゴール11「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献する最優秀事業にも選ばれました。

日本においても近年都市部ではシェアサイクルが普及しはじめていますが、電動キックボードは原付バイク扱いとなるため自転車専用レーンを走行することができず、運用が難しい状態でした。
ただ、国内で電動キックボード事業を行う数社の働きかけにより、国にも規制を緩和する動きが出ています。
2020年10月16日からは東京・福岡などの特定エリアにおいて、電動キックボードを自転車レーンで走らせる実証実験が行われています。
近い将来、日本でも電動キックボードで気軽に移動するのが当たり前の時代がくるかもしれません。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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