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コンシューマーを知るためのマーケットリサーチ

コンテンツマーケティング

ブランド戦略にとって、ブランドマネージメントは重要な作業だ。
うまく実施できたとき、企業のROI(投資対効果)とブランドエクイティに、多大な影響を与える。
もしブランドマネージメントが車体だとしたら、ブランドの知恵は目的地までに導く両輪になる。
そして、ブランドマネージメントという乗り物を運転するのが、マーケットリサーチャーだ。マーケットリサーチがコンシューマーについて、次の3つのタイプのインサイトを提供することでブランドの知恵の拡充をサポートする。

・ブランドの製品やサービスに興味を持ったとき、コンシューマーのとる行動
・コンテクスト(環境)やチャンネルが異なるとき、コンシューマーの行動の変化
・コンシューマーがブランドをどのように差別化しエンゲージするか

誰もがコンテクストに影響を受ける。コンシューマーは特に、購買行動においてコンテクストに影響を受けやすい。
例えばソーシャルメディアネットワークでは、コンシューマーは自分がどこにいて何を買おうとしているのかを発信する。
この“どこに”がハイステータスのコンテクストになる。基本的にコンシューマーの行動は、コンテクストにおいて生じる。
しかしマーケットリサーチャーが知っているように、すべてのコンテクストが平等に影響力を持たない。
どのコンテクストがコンシューマーの行動を左右しているのかを知るためには、マーケットリサーチによるコンシューマーのペルソナやプロファイルの理解が不可欠だ。

コンシューマーの行動が意味すること

南カリフォルニア大学のビジネスMarshall SchoolのLars Perner博士は、コンシューマーの行動を次のように定義する。
“個人やグループ、組織が製品やサービスを選ぶプロセス、またはニーズを満たす体験やアイデアがコンシューマーや社会に与えるインパクトについての研究”

的確な定義で基本は押さえているが、差別化のコンセプトが欠けている。コンシューマーがブランドや製品、サービスにエンゲージするとき、“違い”がコンシューマーの行動に影響を与える。“違い”がライバルブランドとの差別化になり、コンシューマーに満足感を与えるだめだ。

マーケットリサーチャーはほぼ1世紀に渡り、システム的にコンシューマーの行動を研究してきた。
だがコンシューマーの行動が大きく変化するに伴い、マーケットリサーチやマーケテイング、広告も変化している。
例えばProtector & Gambleは当初のフィールドリサーチでは、コンシューマーがどのようにブランドの製品を使用しているかや、P&G製品の価値をどのように評価しているのかについてのインサイトを、データを集めるためにコンシューマーを戸別に調べ会社に提供していた。
それが今日では、マーケットリサーチャーはデジタルチャンネルを通じ、リアルタイムでデータを入手できるようになった。

コンシューマーを知ることが、ブランド戦略で最も重要なことと言っても過言ではない。
マーケットリサーチを通じて得たコンシューマーの情報が、ブランドの知恵として蓄積され、将来のブランディングに役立つためだ。
コンシューマー行動の情報が集めやすくなる一方、複雑化しているのも事実だ。コンテクストの変化に応じ、マーケットリサーチも進化させることが求められている。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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