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ビデオマーケティングで大成功を収めたターキッシュエアラインズ

コンテンツマーケティング

The Economistが2015年6月に、航空会社ランキングを発表した。1位が乗客数1億2940万人のデルタ航空。そしてサウスウエスト航空が、1億2910万人で続く。だが、Tubular Labsによると2016年3月時点で、トラベル&イベント”カテゴリにおいて、ターキッシュエアラインズがYouTube、Facebook、Instagram、Vineのビューが3690万でトップだった。そのためTAM航空、エミレーツ航空などのスモールサイズのエアラインは、大きな航空会社に勝てるビデオマーケティングとは何かを知りたがっている。

ターキッシュエアラインズのバイラルビデオ戦略

大きく分類すると、ミレニアル世代が物を買うときに、関連ビデオを見てから決定することに気づいているスモールブランドのマーケッター、ミレニアル世代といえばカワイイ子猫のビデオばかりみている年代だと勘違いしているビッグブランドのマーケッターに分けられる。

エアラインのマーケッターであれば、ターキッシュエアラインズがどのようにビッグブランドと違う、ミレニアル世代をターゲットにしたビデオマーケティングを展開しているのかを知っておくべきだろう。

ターキッシュエアラインズはトルコのフラッグキャリアで、欧州を代表する航空会社だ。113カ国184の都市を結ぶ。
Skytraxの「欧州のベストエアライン賞」を5年連続で受賞している。
ターキッシュエアラインズのYouTubeチャンネルでは284本のビデオを公開し、合計5億8700万ビューを獲得している。ビデオ1本につき、平均190万ビューを稼ぐ。

一方、世界最大の航空会社デルタ航空は、YouTubeチャンネルに公開したビデオ311本で、2920万ビュー、1本の平均が9万3700ビューと、ターキッシュエアラインズに遠く及ばない。

ターキッシュエアラインズの最も人気の高いビデオが『Kobe vs. Messi:セルフィシュートアウト』で、2013年12月3日に公開されてから、1億4400万回再生されている。このビデオには2万2700の、チャンネルでトップのコメント数がついている。
同ビデオはシリーズ化され、いずれも1億前後のビューを獲得している。一方でデルタ航空のチャンネルで最も人気のあるビデオは視聴回数が970万、コメント数が8537程度だ。
何がこれほどの差を生むのだろう?ターキッシュエアラインズのビデオがバイラル化したのは、単なる偶然ではない。

ターキッシュエアラインズは他にも3000万弱のヒットビデオを連発しており、スターアスリートやフィクションのスーパーヒーローをうまく活用していることに気づく。
ターキッシュエアラインズはYouTubeユーザーが比較的多いミレニアル世代を意識したビデオ作りをしているのだ。
この点でビッグブランドより徹底しており、スモールビジネスとしてのチャンスを教えてくれる。

ビデオコンテンツの成功は、ミレニアル世代をどのように引き寄せるかにかかっている。

ライタープロフィール

神澤 肇(カンザワ ハジメ)
リボンハーツクリエイティブ株式会社 代表取締役社長

創業40年以上の制作会社リボンハーツクリエイティブ(RHC)代表。
企業にコンテンツマーケティングを提供し始めて約15年。
数十社の大手企業オウンドメディアの企画・制作・運用を担当。
WEBを使用した企業ブランディングのプロフェッショナル。
映像業界出身で、WEB、紙媒体とクロスメディアでの施策を得意とする。
趣味はカメラとテニス、美術館巡り、JAZZ好き。

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